with Lapidem 012:ングラ・スダナ(ヒーラー・セラピスト エサレン®ボディワーク認定資格者)
今回のIN DEEP LAPIDEMではバリ島出身のヒーラーであり、非常に才能あるマッサージセラピストでもあるングラさんにスペシャルインタビューを行いました。
30年以上にわたりヒーリング技術に携わり、エサレン®マッサージとエネルギーヒーリングを融合させ、身体を癒すだけでなく、施術を受ける人々の精神や魂にも深く働きかけながら、より深い感情的な問題にも向きあってきたングラさんの言葉は、まさに真髄でした。
セッションにおいて大事にしているのは「お客様と深くつながるための時間と空間づくり」
——ングラさんはどのような経緯を経てセラピストになったのですか?
私は 1996 年にバリの有名な伝統的ヒーラーのもとで働き始め、タッチとマッサージが人々に深い癒しの効果をもたらすことを目の当たりにしました。
私は、このヒーラーや他の多くのヒーラーのもとで非公式の研究を何年も続けてきましたが、その効果を目の当たりにするにつれ、知識を深め、より高度なテクニックを学び続けたいと思うようになりました。
その後、私は2006 年にここバリ島でエサレン® ボディワーカーコースを受講する機会に恵まれました。
その時は、コース料金を賄うお金がなかったので、代わりにトレーニングに参加している他のインドネシア人学生の英語通訳として働きました。
——ングラさんがセラピストとして大事にしていることはなんですか?
セッション中、クライアントに触れることの力だけで、クライアントとの間につながりを築くことができ、そしてたった 1 回のセッションでもクライアントに大きな影響を与えることができるということを目の当たりにできること。それを大事にしています。
——ングラさんのセラピーのスタイルはどのようにして確立されたのでしょうか?
継続的な教育とトレーニングを通じて、高度なエサレン®テクニックだけでなく、タイヨガマッサージやヨガ指導者トレーニングなどの他のトレーニングも学んできました。
これまで受けてきたすべてのトレーニングは、新たな知識をもたらしてくれ、それをクライアントとのセッションに取り入れることができています。
——「エサレン®マッサージ」とはどのようなトリートメントですか?
エサレン® マッサージは、1960 年代にカリフォルニア州ビッグサーのエサレン インスティテュートで生まれたマッサージスタイルです。スウェーデン式、指圧、頭蓋仙骨療法など、さまざまなマッサージの伝統を取り入れています。
エサレンの特徴としては、長くて優しく流れるようなストロークと、穏やかなストレッチと揺れる動きが挙げられます。
全てのマッサージはそれぞれクライアントごとに異なります。どのクライアントに対しても同じマッサージを繰り返しおこなうというような、決まったシリーズや流れはありません。
筋肉をほぐすだけでなく、クライアントとより深いレベルでつながり、クライアントのエネルギーに同調し、クライアント独自の個別のニーズに応えることが重要です。
——ングラさんを訪ねるお客様はどういう方が多いですか?
私のおもなクライアントは、世界中から訪れる 20 歳から 65 歳の女性です。
また、エサレン® スタイルに興味を持った他のボディワーカーがセッションを受けに来てくれたこともあります。彼らの多くはエサレン® のスタイルやテクニックを自分自身のクライアントとの実践に取り入れたいと熱望しているので、1 対 1 の個人指導、コーチング セッションを提供することになります。
——お客様たちはどのような悩みを抱えていらっしゃいますか?
私のクライアントは軽いものから深刻なものまでさまざまな悩みを抱えており、身体の痛みを訴える場合が多いです。単にリラクゼーションを求めてマッサージを受けに来る方もいます。
セッション中には、感情の解放が起こることもよくあります。彼らは施術台の上で泣き崩れ、時には涙を流しながら感情があふれる瞬間もあります。
私は、常にセッション中のそのようなつながりのための時間と空間を大切にしています。施術が進むにつれ、最終的にクライアントは心と身体のつながりをより深く理解し始めます。
——トリートメントに入るときは、お客様のどのような点を注視していますか?
エサレン®の重要な要素の一つは、クライアント全体に焦点を当てることです。
彼らの個人的な旅路において「彼らがいる場所で彼らに会う」ことを大切にしています。また、全体的なエネルギーに焦点をあてることだけでなく、呼吸を意識することも重要です。
これまで、非常に「暗いエネルギー」を持って来られるクライアントもいましたが、セッション後には彼らのエネルギーフィールドがはるかにクリアで明るくなりました。このようなセッションは最も挑戦的であると同時に、やりがいのあるものでもあります。
自分自身と周囲の人に対する誠実さと思いやりが「つながる」力の源
——ングラさんは人をケアするお仕事をされていますが、ご自身のケアで何か気を遣っていることはありますか?
他人のケアをしていると、自分のケア、自分を気遣うことを忘れてしまいがちですが、他人のケアをしたいなら、適切なセルフケアが絶対に不可欠だと私は理解しています。
私にとって、栄養と定期的な運動は非常に重要です。
自分のことをきちんとケアできない日が数日あると、それが自分に悪影響を及ぼしていることを実感するので、自分のケアをするためにあらゆる努力をしています。
——ングラさんは、普段どよのうなことからインスピレーションを受けますか?
私の家族。
私たちが住む世界の美しさは、時には忘れてしまいがちです。
毎日、どの瞬間にも、何か新しいことを学び、より良い自分になる機会があることに気づきました。それは、細心の注意と認識を必要とする絶え間ない進化です。
——セラピストとしてこの先どのようなことを目指していますか?夢や目標、展望をお聞かせください。
私は、クライアントにプライベートマッサージセッションを提供することに加えて、2006年からエサレン®の学生認定トレーニングのアシスタントも務めており、他の人にマッサージを教える機会が増えるにつれて、マッサージが本当に好きになりました。
ですから、もっと国際的に教える機会があればいいなと思っています。そして、私の家族の状況により、それが可能になりました。
——ングラさんにとって「ウェルネスに生きる」とはどういうことですか?
私にとって「ウェルネスに生きる」とは、先に述べたセルフケアの実践が一部を占めています。
それは「有言実行」を貫き、偽善的にならないことを意味します。それは、自分自身と周囲の人に対する誠実さと真の思いやりを意味します。他人があなたに優しさを示してくれないときでも、優しさを示すことです。
——最後に、ングラーさんは4月に来日し講習を実施します。日本のアカデミーを受講するセラピストさんたちに伝えたいことはありますか?
受講される方々が、現在クライアントとに対してどのようなスタイルをとっているのか、セッション中に彼らがクライアントのためにどのような「空間」を保っているのかについては、私はあまり詳しく知りません。
ただ、新しい実践的なマッサージ技術を学び、それをセッションに取り入れる手助けをすることに加え、受講者の皆さんが自分の仕事への新たな愛情を見つけ、それをクライアントに伝え、より深い感情的・エネルギー的なレベルでつながることができるようになることを願っています。
ングラ・スダナ(Ngurah Sdana)
バリ島出身のヒーラーでありマッサージセラピスト。20年近く前にエサレン®ボディワークの認定資格を取得し、セラピストとしての活動のみならず、バリ島で毎年開催されるエサレン®トレーニング認定の指導にも従事。30年以上にわたりヒーリング技術に携わり、ハタヨガとマッサージのさまざまな上級および専門認定でも才能を深め、国内外でトレーニングを主導している。
■講習の案内
ングラさんが講師を務める「エナジーヒーリング & ボディマッサージ 魔法のヒーリングタッチを学ぶ5日間の特別講習」は以下の日程で行います。本講習限定で認定される特別なディプロマも取得いただけます。バリ島在住のングラさんのレクチャーを日本で受けられるまたとないチャンス。熱意と探究心にあふれたセラピストのみなさまの受講をお待ちしております。
エナジーヒーリング & ボディマッサージ 魔法のヒーリングタッチを学ぶ5日間の特別講習(5日間)
【日程】4月15日~19日 10:00~17:00
【場所】bhセミナー会場(東京都中央区明石町8-1 聖路加タワー32階)
【料金】260,000円(税込)※テキスト代、ディプロマ発行費、事務手数料を含む
※この講座はエサレン®マッサージの認定講座ではありません。
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